松あき子の部屋

私が観た日本の伝統芸能・工芸品などを書きとめます。

本年も三番叟で賑やかに!

新年明けましておめでとうございます。

本年もいよいよ始まりました。少し久しぶりに書いています。

このお正月は暖かいですね。昨年は雪が積もったりしていたのに、今日なんかも上着がいらないほどのポカポカ陽気でした。

今年は元日から舞台観劇!都若丸劇団の三番叟で賑賑しく一年の幕が開けました。

いつも三番叟は文楽座で拝見していたので、大衆演劇では初めてでした。

翁はありませんでしたが、千歳の舞の後、三番叟の鈴の段が行われました。

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お正月はやっぱり三番叟がいいですねぇ。何の気なしに観ているのですが、もちろん意味があります。三番叟の鈴の段では地を踏みならして種を蒔く仕草をします。日本の国土が実り多く豊かになるように、又、子孫繁栄を願って踊られるものなんですね。

お能では「翁」は能であって能でないと言われます。始まりが猿楽とは少し違うそうです。金剛永謹先生によりますと元々は密教のお坊さんが勤めておられたそうです。翁の面(おもて)を付けると神格化されるので、演じるシテ方も身を清めて臨まれるそうです。お食事の火も家族とは別火でなさるとか、お出汁も動物性のものでは取らないとか。日本の藝ごとはまず神様に捧げるところから始まるのですね。

 

五穀豊穣、子孫繁栄はおせち料理でも頂きました。おせちには欠かせない数の子、黒豆、田作り。私は田作りが大好きですが、お魚なのになんで田を作るんかなと子供の頃は思ってました。肥料にしていたという事もあるそうですけど。以前、海の魚を守る為に漁師さんが山に入って手入れを始めたというニュースを聞いた事があります。山が豊かに生きていないと、海の生態系にも影響を及ぼすそうですね。

 

山も海も、そこに暮らすどんな生物も繋がっていて命があるんやなと、改めて感じたお正月でした。五穀豊穣や子孫繁栄はもはや地球規模で願わずにはいられません。

地球が美しく元気でいられるように、そこに暮らす私も楽しく一生懸命に参りたいと思います!!