松あき子の部屋

私が観た日本の伝統芸能・工芸品などを書きとめます。

義太夫三味線発表会へ向けて 三

いよいよ義太夫発表会の本番まで2週間をきってしまいました。冬休みはとにかく毎日お稽古をしましたので、なんとか、寺入りの語りは一緒に語れるようになりました。三味線の手の部分はばちばちと小さな扇子を叩きながら、一緒に声をだして毎日練習していました。少し覚えてくると面白いので気分ものってくるもんです。しかし、三味線で弾こうとするとなかなかスムーズにはいきません。やはり基本の撥打ちがしっかりと固まって身についていないと出来ません。基本の重要性を一年経てようやく実感している所です。。。どうしても弾く事が大事やと思いがちですが、違うんですね。師匠が日頃から仰る「弾こうとするな」の意味がようやく分かりました。今回、それがどこまで間に合うかはわかりませんが、出来ると所まで精一杯やるつもりです。

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先日、テニスの錦織圭選手のコーチ、マイケルチャン氏も基礎訓練の重要性について話していました。選手には何千回と基礎をやらせるそうですが、それを繰り返すことで、出来ないかもしれないとか失敗するかもしれないといった自分への疑いが無くなり、本番で絶対にできるという自信に繋がるのだそうです。これはすごく納得がいきます。練習で一の糸を打てないと、本番でミスしたらどうしようと不安になります。結局、この不安を克服できるまで何千回と一を打つ練習をする、それしかないのです。お稽古の初めと終わりに必ず打つ練習を加えました。すぐに結果は出ませんけど。

 

写真は師匠の手元です。こんな指遣い、撥遣いが出来るまでにはほど遠いのですが、自分のペースでやっていきたいです。しかし、腕が痛い!背中がはる!首がこる!体をほぐすのも同じく必死でやっています。結局、まだ力で無理矢理弾こうとしてしまっているんですね。千里の道も・・・・。焦らず焦らず、でもちょっとは焦らなあかんしな。ほなこれから、お稽古です!!